副作用について

 鍼灸治療には「瞑眩(めんげん)」という考え方があります。瞑眩反応は、
治療後(当日~翌日)に身体がだるく感じたり、眠くなったりと…一時的に
症状が悪化したように感じることです。患者さん全員に発現するわけでは
ありませんが、瞑眩反応は症状が良くなっていく上での一過程とされてい
ます。

 今までの経験上、刺激に対して敏感な方や、治療の刺激が強すぎた場
合に多く見られます。この瞑眩反応が発現した場合、1~2日で自然と治
まります。その後は、多くの場合スッキリしますので、ご安心ください♪


瞑眩の種類

・疲労感 ・倦怠感 ・眠気 ・症状一時悪化 ・刺鍼後掻痒感
・めまい ・ふらつき ・気分不快 ・吐き気 …など

局所の反応

・微量の出血:皮膚の毛細血管に当たると、蚊に吸われるほど出ます
・刺鍼時痛:毛穴に当たった場合、チクッとします
・皮下出血:脂肪より中の毛細血管から出血した場合に起こります
・治療後の刺鍼部痛:刺激が強すぎた場合に起こります
・皮下血腫:皮下出血が皮下に溜まるとできます(内出血)
…など


過誤について

 副作用は治療を行う上で、どんなに注意していても発生してしまう事が
あります。例えば鍼を刺した部位からの出血は、血管がある限り、ベテ
ラン鍼灸師でも起こることがたまにあります。

 しかし、副作用(瞑眩)は一時的なもので、それが収まると良い効果が
得られる事も
しばしばあります。しかし『過誤』は治療者が注意していれば防げるもの
で、また起こしてしまうと患者さんにも大きな苦痛を与えてしまいます。
起こしてはいけないのが過誤なのです。


過誤の種類

 折鍼
 患者さんがくしゃみや咳をして身体が動いたため、刺している針が体内
に残ったまま折れてしまうこと。最近の鍼は折れにくい素材なので、折れ
るよりも曲がるだけです。

 気胸
 背中や脇腹、肩などに鍼を深く刺しすぎて、肺に小さな穴が開き呼吸困
難になる。 ただし、自然になる気胸も多いので、鍼灸治療との関連性が
分かりづらい事が多いのが実状です。折鍼、気胸とも医師に対応をお願
いしなければならない場合があります。


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